展示バレエ作品の解説@
”眠りの森の美女”(ルドルフ・ヌレエフ版)
眠り姫、いばら姫、眠れる森の美女、そしてバレエの世界では”眠り(の森の美女)”
と呼ばれるこのおとぎ話は、誰もが知っていますね。
悪の精の呪いで100年の眠りについたお姫様に、ハンサムな王子様が
口づけをして、姫の眠りをさまし二人は結ばれます。
ヌレエフが振付けた”眠り”の一番の特徴は、王子の性格付けにあります。
生涯を共にするパートナーに、未だめぐり合えずにいる王子は、森の中で独り物憂げに
そして強い渇望を持って、通常は間奏曲として使われる(または省かれる)
バイオリンソロの曲で踊ります。そこに善の精リラが現れ、王子になぜ泣いているのか
訊ねます。王子は思いをリラの精に打ち明けます。リラの精は眠りについている姫の
幻影を王子にひき合わせます。王子は恋に落ちリラの精に姫を伴侶にする決意を告げます。
決意を聞いたリラの精は王子を姫のもとに導きます。そして...。
終幕は姫と王子の結婚を祝う踊りと、新郎新婦の踊りで華やかに幕を閉じます。