阪急梅田駅茶屋町出口から東へ徒歩2分、 キタ・梅田の中でも最も感性の高い人々が多く行き交う茶屋町メインストリート。ここはニューヨークの街並みを感じさせる新しい景観ながら、市内で唯一「能勢(池田)街道」の原形が残り、ゆったりとしたS字カーブが歴史を物語る(画廊入口前に「鶴乃茶屋跡」の石碑がある)道に面した一階という立地にギャラリー・スペースを構えています。
1981年5月、現在の店舗とほぼ同じ地点で画廊を設立。デザイン界から早川良雄、写真界から岩宮武二の二人(ともに故人)のオープニング展からスタートし、30年にわたり関西在住の有名作家の個展から、これから飛躍しようとする若手作家のグループ展までを開催してきました。 1993年には「茶屋町画廊Ⅱ」を増設し、新しい試みとしてアジア・ヨーロッパ・アメリカからの作家の展覧会も民間レベルの国際文化交流(EXCHANGE)として企画しました。
2007年8月に商業施設(NU茶屋町プラス)とマンション(ジオグランデ梅田)の31階建複合再開発ビル着工に伴い、同じ「能勢街道」沿いの仮店舗に移転しましたが、2011年4月末「NU茶屋町プラス」開業に合わせ、同ビル正面1階に戻りリニューアルオープンしました。
もともと素材や技法というのは、作家の「思い」を伝える「うつわ」(メディア)にすぎないのに、それを限定することで特定ジャンルに偏らさず、絵画・彫刻・版画・陶芸・工芸・写真・デザイン・イラストなど幅広い造形作品を展示したいと思います。更に言えば、音楽やパフォーマンスも思いを伝える「表現」として画廊空間でコラボレーションできると思っており、多くのジャンルの方々と共に画廊空間自体で一つの大切な作品を造るべきと考え、このまちに来ていただく皆様に発信していく方針です。
そして単に企画・貸画廊経営者の視点だけではなく、江戸時代後期から画家や俳人などの文化サロンだったと伝えられる「鶴乃茶屋」を受け継いだ者として、このまちの歴史や物語を伝えるとともに、これからの「まちづくり」にも、特に若い造形作家の方々と一緒に、歴史とアートの共存が感じられる街を目指し、積極的に関わっていきたいと考えています。